生徒会長に溺愛され過ぎて仕事ができません!
コンコン、
「失礼します。一年五組の如月です。」
「うん、知ってる。」
少し遠くの方から会長がこっちを見てる。
俯きがちにドアから会長の様子をうかがう。
やっぱり…会長、怖い。帰りたい。
恐怖心で心が染まる。
会長に手招きされ、ドアをしめ、生徒会室内に入る。
「遠い。俺のとこまで来て」
会長の冷たい声が、この生徒会室の華やかな雰囲気を潰している。
温かみのある高級な絨毯の上をふかふか進み、会長の目の前に行く。
オーラが怖すぎて、目が合わせられない。
無理、帰りたい、逃げたい、のに、足がすくんで動けなくなっていた。
重くて、暗くて。冷え切った沈黙が二人の間に流れる。
やっぱり共学の学校にするんじゃなった、
大好きなるーくんには会えないし、怖い人に絡まれちゃうし、
ポタっ
絨毯に涙が落ちた。
「・・っつ・・・っつ」
涙はとまらないし、
会長は何も言ってこないのがより怖くて、
辛い。