生徒会長に溺愛され過ぎて仕事ができません!
私は次の日の放課後も会長に呼び出されてしまっていた。
「副会長、如月咲夜生徒会室に・・・来てほしい。」
少しの沈黙の後、校内は大騒ぎになった。
「「「会長が底辺女子にお願いしてる!?!?!?」」」
今日も周りの視線とナイフのような言葉に晒されながらの生徒会室までの道のり。
でも、昨日よりも今日の方が怖くない。
不思議だけど、何故か安心感がある。
会長の大きな手で包まれた感覚を思い出してしまった。
「失礼し…ます」
「・・・ありがとう、来てくれて、来てくれなかったらどうしようかと思ってた。」
ドアの前で私を待ってくれていたのか、扉を開けたら会長の腕の中だった。
私の肩に顔を埋めてくる会長を不覚にもキュンとしてしまった。
私には、自分を待ってくれる人なんていたことがないから、
自分を待ってくれていたことが嬉しくて…抵抗せずに受け入れてしまった。
会長のトクトクと鳴る心音が私に伝わって、私の心臓まで速くなる。
「やっぱり、無理だった。咲夜に怖がられたくないから、自分を抑えなきゃって思ったんだけど、咲夜が好きすぎて、一緒にいたくて呼んじゃった。」
そう言ってより一層私を引き寄せて強く抱きしめた。
「苦しい、です。」
やっと言えた一言がこれだなんて自分で自分を殴りたい。
壊れそうなものに触れるように、私を包み込んでくれていることを今感じているのに、そんなひどい言葉を言ってしまうなんて。
申し訳ない。
「そう、だよね。・・・」
ゆっくりと私から腕を緩め、大切なものを見るような目で私の目を見る。
「好き。咲夜が想像してるよりずっと俺は咲夜のことが大好き。」
会長は声もいい。
低めの柔らかな声。
耳元で囁かれた私は思わずビクッとした。
「嫌じゃなかったらだけど、」
近くのソファーに腰かけた会長。
「俺の上に来て欲しい。」
「…///」
何されるか昨日を思い出せば大体予想はつく。
それでも、私は会長に身をゆだねていた。
「ホントにイイの?」
会長の膝の上で小さく頷く。
会長はなにか作業をしているわけでもない。
ただ私だけを見ている。
恥ずかしさでいっぱいになって、会長の方を向けない。
男子=怖い。必ず体がそう判断して近づくことも苦手だった私。
なのに、今の私は男の子に、会長に「キス」されたいって望んでる。
「俺のこと見て?」
触れるか触れないかのソフトなキス。
でも、わたしがして欲しいのは昨日のキスみたいなもっと熱いの。
会長が私の唇をみて優しく微笑んだ。
「食べちゃいたい」
チュッと音を立てて会長が私の唇を軽く吸った。
溶けそう。
唇から全身へ徐々に熱を帯びてゆく。
「イイ?」
恥ずかしさよりも会長を体が求めてる。
真っすぐ会長を見つめ返すと
「…可愛過ぎかよ」
…会長の舌が私の口の中を優しく撫でる。
甘くて、ちょっぴりエッチで。
気持ちいい。
私の舌に絡みついて離れない。
離れてほしくない。
ずっとこのままがいい。
未知の体験に頭が真っ白になって、
ただただ会長の熱さで気持ちよくなってしまう。
「・・・っっ・・」
息が続かなくなっていったん離れる。
会長と私の唾液が混ざって糸を引いた。
エロい。
会長は、多分私も顔が赤い。
お互いの火照った顔もエロい。
「・・っちゅtっ」
再び唇を重ねると、さっきよりも激しく会長の舌がまとわりつく。
会長の舌は私の舌を巻きこみながら会長の口の中に。
自分と違う会長の味を強く感じてしまって、あまりの甘さに体から力が抜けそうになる。
会長が私を持ち上げ、対面になるように私の膝に乗せた。
高身長の会長と低身長の私は丁度高さが同じくらいになる。
角度を良くしてくれたおかげで、さっきよりも、キスがしやすくて、
いっぱい気持ちよくなる。
私の弱点を見つけられ、そこを中心にイジられる。
口だけなのに、体中が敏感になって、全身が熱くて燃えそう…。