本当の君を教えて
「何やってんだ…お前」



ダンボールと奮闘していた時後ろから声がかかる。



振り返ると呆れた様子の龍崎くんが目に入った。



「龍崎くん…これ何入ってるの?全然動かないよ?」


「はぁ?」



隣に来たと思ったら私が頑張ってもビクともしなかったダンボールを軽々持ち上げる。



驚きすぎて声も出ない。



「重さ的に本かな。ま、ハナからお前が持ち上げられるなんて期待してなかったけどな。お前は服着替えてこい」



龍崎くんはまた2階へ。



敗北感が凄い…ちょっと悔しいし!



だからと言ってまた手伝おうとしても二の舞になると思い、渋々自分の部屋に戻って着替えることにした。

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