本当の君を教えて
冷や汗が背中を伝った時



「相変わらず何考えてるかすぐ顔に出るな、この脳天気バカ」



そう言って軽く額を小突かれた。



あれ?今のってもしかして……



私は額を抑えながら恐る恐る聞いてみる。



「龍…崎、くん?」


「やっと思い出したか。ま、脳天気バカとしては早い方だな」



嘘…でしょ?


本当の本当に…あの龍崎くんなの?



信じられなくて口元を手で覆う。



だって…あまりにも似てない。



私の頭の中の龍崎くんは小さくて、でもどこかツンツンしてるのに可愛さが抜けない…そんな子だ。



なのに今目の前にいる龍崎くんは大きくて、なんか凄く睨んでる顔してて…可愛さなんてどこにもない。


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