俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
それがきっかけで少し会話をした。彼女は確かにこちらが気後れするほどの美人だが、飾らない性格であるのはすぐにわかったし、初めて話せただけでなぜだか嬉しくなった。
お言葉に甘えてノートをまとめるまで続けさせてもらい、満足して荷物をまとめる。本を整理していた末永さんに礼を言うと、快く「いいんですよ」と返された。
「いつも熱心に勉強されてますよね。先生ほどここに来る研修医の方はいませんよ。尊敬します」
純粋に感心されると、若干決まりが悪い。
図書室にはもちろん勉強をしに来ているのだが、たぶんそれだけではない。末永さんがいると無意識に目で追っている自覚はあるから。彼女を見ると、不思議と気分がよくなるのだ。
「普段生々しいオペばかり見ているので、綺麗なものに癒されたいんです」
その対象をまっすぐ捉えて言うと、彼女はキョトンとしたあと、なにかを思いついたようにぱっと表情を明るくする。
「ああ、なるほど。綺麗な風景を集めた写真集もありますよ。私も好きなんです。癒されますよね」
まったく自分のことだとは思っていないようで、オススメの写真集を紹介されてしまったが、そんなところも可愛い。