俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
俺に気づいた円城は笑みをすっと消し、看護師は背筋を伸ばした。
いつもの笑みを湛えて「師長が呼んでいましたよ」とデタラメを言うと、彼女はどこかほっとした様子で頭を下げて去っていく。おそらく彼女も困っていたのだろう。
「邪魔しないでくださいよ、いいところだったのに」
不機嫌さを露わにする円城は、気だるげにそう呟いた。
車椅子の向きを変えて戻ろうとするので、俺はすっと笑みを消し冷ややかな声で問いかける。
「あなたは、末永さんとはどういったご関係ですか?」
彼はピクリと反応を示し、驚いたように振り返った。勘はいいらしく、口元をにやけさせて納得したように「ああ……」と頷く。
「もしかして先生、彼女に気があるとか? やめておいたほうがいいですよ。あの子はヤラせてくれませんから。まあ、だからこそ僕にとっては都合がいいんですが」
「都合がいい……?」
より子を軽々しく扱う発言に怒りが込み上げるも、憤りを抑えて聞き返す。
「以前婚活で知り合いましてね、形だけの結婚をするつもりなんです。僕がどこで誰となにをしようと、彼女はきっと気にしない。結婚しても遊び放題だなんて、男にとっちゃ夢のようでしょう」