俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
下劣極まりない考え方に虫唾が走る。
こいつは結婚というステータスを手に入れるためにより子を利用し、ほかの女性と関係を持つ気でいるのだ。こんな男に彼女を奪われてたまるか。
「ですから、先生のようなご立派な方はご遠慮──」
悪びれもせず喋り続けるので、車椅子のグリップを荒っぽく掴んで口を閉じさせた。訝しげに俺を見上げた彼に、軽蔑の視線を突き刺す。
「もし俺が医者じゃなかったら、あなたが苦しんで死ぬよう願うでしょうね」
感情を押し殺した声で言い放つと、彼はギョッとした様子で「……はっ!?」と声を裏返らせる。
「彼女があなたのような下衆な男に相応しいわけがないし、近づく権利すらない。早く退院してここから去れるように、俺がみっちりリハビリしてあげますよ。それとも、その汚い心を入れ替える手術でもしましょうか。俺は心臓外科医ですから」
口元にだけ冷笑を浮かべ、恐ろしいことを耳元で囁いた。円城はゾッとしたように顔を引きつらせ、言葉を失くしていた。