俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~

 カットソーに緩めのパンツを合わせた、シンプルカジュアルな私服姿すらもオシャレに見えるのはさすがだ……けれども。

 せっかく心置きなくガールズトークを楽しもうとしていたのに!


「なんでここに!? っていうか、正論という名の毒を吐かないでください。死にます」
「そのときは僕が助けますからご心配なく」


 自虐する私に、さらりと返す彼。医者ならではのうまい返しをするものだからなんだか負けた気がして、私はむすっとしてビールを呷った。

 彼はまるで最初から一緒に飲む予定だったかのごとく、私の隣に腰を下ろした。「一杯だけ飲んだら帰りますから」と言いつつ、私たちの会話にナチュラルに溶け込んでくる。

 話題はもちろん伊吹ちゃんの結婚について。栄先生によると、明神先生が結婚してショックを受けている女性の看護師や研修医も多くいるらしい。

 明神先生もイケメンだし、手術は完璧なのに素はちょっと天然で、そのギャップが人気なのだ。女性陣が憧れを抱いていてもまったく不思議じゃない。

 とはいえ、それを奥様の前で言わなくても。
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