俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
「手ぶらですみません。コンビニでなにかお見舞いのものを買おうかとも思ったんだけど、食べ物はあまりよくないみたいだし」
「いいのよ、そんなの。来てくれただけで嬉しい」
律儀な彼女に笑顔を返す。自分も入院中だというのに、その気遣いをありがたく思いながら椅子に座るよう促した。
朝美さんは澄んだ双眼をこちらに向けて問いかける。
「体調はどうですか? あのあとすぐより子さんも入院したって聞いてびっくりしました」
「あはは……だよね、私もびっくり。今のところは安定してるから大丈夫」
あのときは自分まで入院になるとは思いもしなかったなと、私は苦笑を漏らした。
「朝美さんも順調に回復したみたいでよかった」
「おかげさまで、明日退院します」
彼女はほっとした笑みを浮かべるも、その表情にやや真剣さが帯びていく。
「助けを呼んでくれて、ありがとうございました。あの日、話をしてくれたのも」
感謝の気持ちが伝わってきて、私は小さく首を横に振る。
「心機一転して、私も早くいい恋愛ができるように行動していこうと思います。注意を守って生活していれば、この身体でも赤ちゃんを産めるみたいなんで」