俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
「そうなんだ……よかったね、本当に」
朝美さんの姿が希望に満ちていて、なんだか泣きそうになった。彼女が前向きになれたのは手術の成功が一番大きいのだろうけど、あの日話したこともひとつの要素になっていたらいいな。
うるっとしつつも、もっと力になりたいというお節介心が疼く。
「病院に来たら、また図書室にも寄ってね。悩み事があれば、婚活も恋愛も失敗しまくってきた私がいろいろアドバイスしてあげるから」
「タメになるんですか、それは」
ついまた自虐してしまい、朝美さんは微妙な顔をしてツッコんだ。それに笑っていると、彼女がなにか思いついたように「あ」と声を漏らす。
「じゃあ、ひとつ聞いていいですか?」
「うん?」
ほかに誰もいないのに顔を近づけてくるので、私も反射的に耳を寄せる。
「りっくんって、ベッドの中でもあんなに優しくて紳士的なんですか?」
「なにを聞いてるのなにを」
小声で飛び出したのはあられもない質問で、かあっと顔が熱くなった。両手で顔を覆う私に、朝美さんは興味津々に迫ってくる。