俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
「どうして……円城さんは『子供はいらない』とおっしゃいましたよね?」
「あのときは、子供に愛情を注げるのか自信がなくてお断りしてしまいました。僕も行為が苦手で、子供を持つ選択肢はなかったものですから」
伏し目がちな彼のその気持ちは、確かに以前も聞いた。困惑する私を、涼しげな瞳がパッと見上げる。
「でも、先月甥っ子が産まれてから可愛いなと思うようになって。僕も子供を持つ努力をしてみたくなったんです」
彼の瞳に優しい色が帯び、胸がざわめき出す。
「末永さんさえよければ、もう一度チャンスをください」
切実そうに言われ、頭を下げられて、私は動揺を隠すことができなかった。