俺の子を産めばいい~エリート外科医の愛を孕む極上初夜~
なんとか笑顔を作り、シャッターの音を聞きながら気を紛らわせるためにコソコソと話す。
「前撮りって想像以上に恥ずかしいわね……こんなモデルみたいなことしなきゃいけないなんて」
「モデルには見えないよ。より子、挙動不審だし」
被写体としても完璧な笑みを浮かべている律貴は、カメラを見つめたままものすごく正直に言った。私の笑顔にピシッとヒビが入る。
悪かったわね、姿も立ち居振る舞いも滑稽で……とふてくされた次の瞬間、彼の口が耳に触れそうなほど近づく。
「モデルじゃなくて、俺の奥さんでしょう。誰より綺麗だよ」
とろけるような声で囁かれ、急激に顔が熱くなった。もう、不意打ちで甘くなるのはやめてほしい……!
時々王子様になる彼に悶えて無意識に俯いていた私に、「新婦様、お顔が見えないでーす」という声が投げかけられ、律貴はクスクスと笑っていた。