短編『おやすみ、常盤さん』


「このまま家に泊まりに来る?」

 帰り道を歩きながら僕が尋ねると、佳煉ちゃんは恥ずかしそうに頷いた。


 うちに泊まりに来るのは今日が初めてじゃないのに。


 急にしおらしくなった彼女を見ると、僕の悪戯心が顔を覗かせる。


「今日もじっくり寝顔を観察しようかな」

 僕が意地悪くそう呟くと、彼女は勢いよく顔を上げた。

「今日は寝ちゃわないってば!」


 僕は彼女の手を引きながら、つい自分の口元が緩んでしまうのを感じた。


 さて、どうなることやら。



【完】

< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:1

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

短編『ラブミー、秋津くん』

総文字数/7,827

恋愛(純愛)19ページ

表紙を見る
隣の圏外さん

総文字数/91,736

恋愛(学園)213ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop