闇夜ヨルの恐怖記録 3
「まいったな。未成年が相手じゃキツク出ることもできない」
その言葉にアリスはそろりと顔をあげた。
彼は相変わらず険しい表情を浮かべているけれど、相手が学生だとわかって少し気持ちが和らいでいるみたいだ。
その様子に安心したとき、スーツの襟もとに髪の毛が落ちていることに気がついた。
アリスはハッと息を飲んでそれを見つめる。
たった1本の髪の毛。
物語の中では毛根がついていなければいけないとか、そういう細かな設定があったはずだ。
あの髪の毛には毛根がついているだろうか?
それとも、本当はそんなもの必要ないだろうか?
一瞬で様々なことを考えてごくりと唾を飲み込む。
「本当にごめんなさい。すごくカッコイイ人がいると思って、ついここまでついてきてしまいました」
アリスはもう1度深く頭を下げる。
褒められて嬉しくない人間なんてきっといない。
彼は険しい表情を緩めると「今回は許すけど、次はないから」と言った。
アリスは勢いよく顔をあげて「ありがとうございます!」と、もう1度頭を下げる。
よかった。
これで家や学校に通報されることはなくなった。
その言葉にアリスはそろりと顔をあげた。
彼は相変わらず険しい表情を浮かべているけれど、相手が学生だとわかって少し気持ちが和らいでいるみたいだ。
その様子に安心したとき、スーツの襟もとに髪の毛が落ちていることに気がついた。
アリスはハッと息を飲んでそれを見つめる。
たった1本の髪の毛。
物語の中では毛根がついていなければいけないとか、そういう細かな設定があったはずだ。
あの髪の毛には毛根がついているだろうか?
それとも、本当はそんなもの必要ないだろうか?
一瞬で様々なことを考えてごくりと唾を飲み込む。
「本当にごめんなさい。すごくカッコイイ人がいると思って、ついここまでついてきてしまいました」
アリスはもう1度深く頭を下げる。
褒められて嬉しくない人間なんてきっといない。
彼は険しい表情を緩めると「今回は許すけど、次はないから」と言った。
アリスは勢いよく顔をあげて「ありがとうございます!」と、もう1度頭を下げる。
よかった。
これで家や学校に通報されることはなくなった。