闇夜ヨルの恐怖記録 3
死神とは人間の命を奪いにくるものではないのか。


シュンヤは少し拍子抜けした気分でユウキを見つめた。


「どうだ? 行ってみたくないか?」


「別に。どうでもいいよ」


思ったよりも恐い話じゃなくてホッと胸をなでおろす。


さっきまで感じていた寒気も、今はもう感じない。


「なんだよ。面白いと思ったのにさ」


「わかったわかった。今日はもう自分の部屋に戻れよ。そろそろ夕飯の時間だ」


シュンヤにしっしと手で追い払われて、ユウキは仕方なく病室を出ていったのだった。
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