闇夜ヨルの恐怖記録 3
アリスは地下にあるお店のゴシックロリータの女性を思い出していた。


私は彼女のお店で作られた?


性能のいいクローン?


グルグルと頭の中を疑問がかけめぐる。


自分の手のひらを見下ろしてみてもそれは人間そのもので、クローンだなんて思えなかった。


けれど確かに家や学校の記憶は持っていない。


どういうことなのか理解できずにパニックを起こしてしまいそうになる。


それでなくてもついさっきカイが消えたところなんだ。


「家に戻って、ちゃんと話をしよう?」


キユナに手をひかれてアリスはようやく立ち上がったのだった。
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