闇夜ヨルの恐怖記録 3
「みんなにぎやかでごめんね」


1人だけ病室に残ったユナが苦笑いを浮かべて言う。


「いや。元気になるから嬉しいよ」


シュンヤは深く息を吐き出して答えた。


さっきまでと違い、少しだけ顔色が悪くなっていることにユナは気がついた。


「横になって」


シュンヤの体に布団をかけながら言うと、シュンヤは大人しく起こしていたベッドを倒し始めた。


ベッドはゆっくりとリクライニングしていく。


「みんなのお見舞い、もう少し回数を減らしてもらう?」


C組の組のクラスメートたちは週に1度は必ず来てくれている。


一気に全員が病室に入ることはできないから数回に分けているけれど、それでもいつも騒がしい。


「大丈夫だよ。みんなの顔は俺も見たいし」


「それなら良いんだけれど」


ユナはベッドの横に立ってシュンヤの手を握りしめた。


その手はシュンヤと付き合い始めた時に比べると一回りくらい小さくなっている気がして、ユナの胸をチクリと刺した。
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