闇夜ヨルの恐怖記録 3
窓の外は随分暗くなり始めていたけれど、ユウキとの会話は面白くて中断するのがもったいんなかった。


こんな子が隣の部屋にいるなら、シュンヤも楽しいだろうな。


かと言ってずっと入院していたいと思われたら困るけれど。


『シュンヤのこととは関係ないけれど、最近新しい噂話を仕入れたんだ』


『なに?』


『この病院の第4診察室の噂』


『第4診察室?』


ユナは首を傾げて聞き返した。


アパートやマンション、病院などではユキつな数字とされる4を使わない場所が多くある。


この病院には第4診察室が普通にあるんだろうか。


『4っていう数字は使われないことが多いって知ってる?』


『うん。特に病院ではそうだよね?』


『そう。この病院でも第4診察室はなくて、第3の次は第5になってるんだ』


『なんだ、ないんじゃん』


少し拍子抜けして口を挟んだ。


けれどユウキはニヤリと笑って左右に首をふる。
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