闇夜ヨルの恐怖記録 3
☆☆☆

ユウキの部屋もシュンヤの部屋と同じ作りだった。


8畳ほどの大きさで、ベッドが中央に置かれている。


その横に床頭台があり漫画雑誌が山のように積み重ねられている。


『入院して長いの?』


『まぁね』


『どんな病気?』


『よくわからない。聞かされてないんだ』


『そうなんだ……』


ユナはなにを言えばいいかわからなくなり、丸イスに座った。


『大人たちはみんな知ってるのに、俺だけ知らない。不公平だよな』


『自分の病気を知りたいと思う?』


『そりゃあ、自分のことだからなぁ』


ユウキはそう言ってベッドに横になり、足を組んだ。


それはまるで自室のような雰囲気で、つい笑ってしまう。


病院でここまでくつろげるなんて羨ましくもある。
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