闇夜ヨルの恐怖記録 3
「シュンヤ、シュンヤ!」


ユナの叫びが届いたのか、シュンヤがうっすらと目を開ける。


「ユナ……」


「シュンヤ!!」


「遊園地に……水族館……それに動物園」


シュンヤが途切れ途切れに言葉を紡ぐ。


ユナはそれをひとことも聞き逃さないように耳を近づける。


「全部……できるよ。だって俺……80歳まで生きるから」


シュンヤはそう言って笑った。


希望をいだいて、目を輝かせて。


ユナも笑った。


そして何度も頷いてみせる。


きっとできるよ。


全部できる。


だって2人はいつまでも一緒だもんね。


シュンヤの心拍が再び弱まる。
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