闇夜ヨルの恐怖記録 3
キユナとアリスは友人同士だけれど、心のどこかでライバル視もしていた。
お互いに似ている性格をしているから、少しでも相手よりも有利な立場だと思いたいのだ。
それなのに自分は負けてしまった。
そんな気がした。
「昨日は学校が休みだったから、ケンタと2人で映画を見に行ったの。ファンタジーもので、面白かったよ。アリスも今度行ってみたら?」
笑みを浮かべてそう言うキユナを睨みつける。
彼氏のいない自分が一体誰と映画を見に行くのか?
そう聞かれているような気分になった。
「ごめん。もう遅いからそろそろ帰るね」
「え、もう? まだ7時前だよ?」
そう言ったのはケンタだった。
ケンタはスマホで時間を確認している。
この場の空気が全然わかっていない様子のケンタにアリスは苦笑いを浮かべる。
「私も暇じゃないの。もう帰らないと」
適当な言い訳が見つからずに言い、2人に背を向けた。
「わかった。じゃあ一緒に帰ろう」
後からキユナに腕を掴まれて咄嗟に振りほどいていた。
はっとして振り向くとキユナの驚いた顔が目の前にある。
ごめんと謝ろうと思ったけれど、言葉が喉につっかえて出てこなかった。
結局そのまま足速に公園を出る。
お互いに似ている性格をしているから、少しでも相手よりも有利な立場だと思いたいのだ。
それなのに自分は負けてしまった。
そんな気がした。
「昨日は学校が休みだったから、ケンタと2人で映画を見に行ったの。ファンタジーもので、面白かったよ。アリスも今度行ってみたら?」
笑みを浮かべてそう言うキユナを睨みつける。
彼氏のいない自分が一体誰と映画を見に行くのか?
そう聞かれているような気分になった。
「ごめん。もう遅いからそろそろ帰るね」
「え、もう? まだ7時前だよ?」
そう言ったのはケンタだった。
ケンタはスマホで時間を確認している。
この場の空気が全然わかっていない様子のケンタにアリスは苦笑いを浮かべる。
「私も暇じゃないの。もう帰らないと」
適当な言い訳が見つからずに言い、2人に背を向けた。
「わかった。じゃあ一緒に帰ろう」
後からキユナに腕を掴まれて咄嗟に振りほどいていた。
はっとして振り向くとキユナの驚いた顔が目の前にある。
ごめんと謝ろうと思ったけれど、言葉が喉につっかえて出てこなかった。
結局そのまま足速に公園を出る。