闇夜ヨルの恐怖記録 3
「ねぇ、その話、もっと詳しく教えてくれない?」




突然話しかけられた彼女たちは驚いた表情で立ち止まる。


「自分の彼氏を作ることができるの?」


「そうだけどただの噂だよ?」


「なにあんた、彼氏欲しいの?」


彼女たちはアリスを品定めするように眺め回す。


「人間工房ってどこにあるの?」


「わからないよ。ただの噂だって言ったでしょう?」


「そうそう。あんた結構可愛いから、彼氏くらいすぐできるでしょう?」


彼女たちはそう言うとすぐに背中を向けてあるきだしてしまった。


話題はすでに別のものへと切り替わっている。


その背中を見つめてアリスは「人間工房」と、呟いたのだった。
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