『ミステリアスと噂の遥くんが、2人になると甘すぎるんです』
檜の香りが充満している新しい家を、私は不思議そうに見渡した。

新居なんて初めてだ。


「息子のことは、あとで紹介するよ」


彰人さんの声に、はっとした。

彰人さんには私と同じ年の子供がいるとは、元々ママから聞いていた。



家の中を見ていただけで、その子を探していたわけじゃないのにな。


「ありがとうございます」

取り敢えず、礼を言っておいた。
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