天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


何事かと父と義母を見上げる。


「何か…あったのですか?」

「そなたには関係ない」


聞くも義母上に冷たくあしらわれる。


「母上!兄上になんてこというんですか!兄上、助けてください!」


関係ないといわれ引き下がろうとしたが氷輪が引き留めた。義弟に助けを求められ月影が氷輪になにがあったのか聞く。


「氷輪。何かあったのか?」

「兄上!父上と母上が私の婚姻を勝手に進めているんです!私はまだ婚姻などしたくありません」

「あ…そうか」


自分には許婚もいないため氷輪がそのようなことで困っているとは知らなかった。


「月影、そなたから氷輪に婚姻するように言ってくれ」


父上が私に頼みごとを…。


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