天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


明明のことを馬鹿にされてさすがに頭にきた。


「へえ。それで?明明は確かに親はいないけど私と兄上という家族がいるわ。それに両親いるのにその性格じゃ、あなたも選ばれる望みは捨てたほうがいいんじゃない?」


ふんっと鼻をならし思い切り馬鹿にしてやると相手は顔を赤くして激怒した。


「私の父上と母上を侮辱したな!!許さん」


「あなたと同じことしただけよ」


「なにを!」


法術を使い水から氷をつくり戦闘態勢を取るのを見て明明が私を守ろうと近づいてくるのを手で制する。


氷柱術ね。幼い頃よく兄上と遊んだわ。
低級な術なのにこんなに時間がかかるなんて大した腕じゃないわね。


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