天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
第二章
想い
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【魔界】
休暇が終わっても紅蓮は人間界への出入りを許してくれた。
「お前がそんなに人間界が好きだとは知らなかった」
「人間界で薬や化粧品を売って自由に暮らすの最高よ。紅蓮も今度一緒に行こう」
「なぜ俺があのような法術も使えぬ不便なところに行かないといけないのだ」
「…楽しいのに」
お茶をいれながら紅蓮の作った、おにぎりを食べるのが日課になっていた。
人間界に行くと必ず月影がいて二人で薬を売ったり新しい調合を考えたり、前よりも人間界での暮らしは楽しくなっていた。
紅蓮も月影に会えばきっと仲良くなれるのに。
「人間界よりも虹彩樹の庭の方がよっぽどいい」
「どちらも綺麗よ」
「ずっとここにいろ。私のそばで」
いつからか紅蓮は時々、私を動揺させる言葉を使った。
本気なのかと疑うと、見つめてくる紅蓮の目があまりにも真剣で思わず目を逸らす。すぐに顔をつかまれた。
「なぜ、逸らす。」
「み、見つめすぎよ」
【魔界】
休暇が終わっても紅蓮は人間界への出入りを許してくれた。
「お前がそんなに人間界が好きだとは知らなかった」
「人間界で薬や化粧品を売って自由に暮らすの最高よ。紅蓮も今度一緒に行こう」
「なぜ俺があのような法術も使えぬ不便なところに行かないといけないのだ」
「…楽しいのに」
お茶をいれながら紅蓮の作った、おにぎりを食べるのが日課になっていた。
人間界に行くと必ず月影がいて二人で薬を売ったり新しい調合を考えたり、前よりも人間界での暮らしは楽しくなっていた。
紅蓮も月影に会えばきっと仲良くなれるのに。
「人間界よりも虹彩樹の庭の方がよっぽどいい」
「どちらも綺麗よ」
「ずっとここにいろ。私のそばで」
いつからか紅蓮は時々、私を動揺させる言葉を使った。
本気なのかと疑うと、見つめてくる紅蓮の目があまりにも真剣で思わず目を逸らす。すぐに顔をつかまれた。
「なぜ、逸らす。」
「み、見つめすぎよ」