天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
飛んでくる狐火を必死に水系術で止める。
二回目だからか盾の防御力が下がってしまったようだ。どんどん押される。
このままだと狐火に燃やされる!
そう思った矢先、どこからか火炎術が飛んできて蘇芳と璃桜を吹き飛ばした。
「「香林!?」」
火炎術を使ったのは同じ侍女に選ばれていた、黒豹族の香林だった。
「…」
今まで、何事も興味がないといったところだったのに仲介に入るなんて。
「どうゆうつもりよ!香林」
「あなたはいつも傍観者だったのに!」
双子が香林に標的を変えた。
「…今まで、黙って見てきた。けど、もうやめる。」