天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
「村では白銀の翼のせいでよく省かれたわ。父上にも怒られて一人でいたいときは人間界によく行った。」
「そうか」
「それからは薬を売って稼いで家を建てて生活するのが、癖になっちゃった!そうだ、今度紅蓮にも八咫烏一族の秘伝の薬を作ってあげるわ」
百年かけてつくると自慢していた薬を私に作ってくれると彼女は言った。
「期待している」
「任せて」
それから紅蓮が八咫烏一族の話を聞きたいと言い白蘭は楽しそうに一族の話をした。
「白蘭。明日から少し長く皇太子宮を留守にする」
「どこかいくの?」
「戦だ」
そういうと白蘭の笑みは消えた。
「そんな顔をするな。笑え」
「でも長い戦になるんでしょう」
「私が負けるとでも?私は魔界の戦神だぞ。百戦錬磨だ」
「…そうね!」
「帰ってきたら話がある。大事な話だ」
「話?」
「そうだ。だからしずかに待っていろ」
なんの話か気になるようで白蘭が百面相をはじめ笑う。
「すぐに戻る」
そして戦へと向かった。