天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
父は近くにいたぬれた女子達をみて眉間に皺を寄せた。
「水柱術を使ったのか」
「お嬢様は悪くありません!私をかばって」
口を挟んだ明明に父上が一睨みする。
「また騒ぎを起こしたか。昨日の反省が足りんようだな」
「確かに術は使いましたが、水柱術を解術しただけです。そのもの達は自分の水柱術でぬれただけです」
どっちにしろ罰を受けるなら巻き込んでやるわ。
「もうよい。お前たちは早急に着物を乾かせ。皆の者!準備せよ。すぐに魔宮へ発つ」
時間がないのか罰は受けなかったようだ。