天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
つたない術で必死に衣を乾かす女子達を見て父上がしびれを切らし一気に乾かした。
「決してはぐれてはならん。魔宮から村へ戻るまでは私から離れるな。では、向かう」
屋敷をでて魔宮への道を徒歩で向かう。
「明明。見て!!あれ何かしら」
「なんでしょう。とても美味しそうですね」
魔宮へ近づくにつれて屋台の数が増えて言った。
魔都でしか買えない首飾りや村では見たことのない食べ物など多くのものにすぐに目を奪われる。
それと同時に新夜祭に参加するであろう女子達も目にする。
八咫烏一族同様に徒歩で向かうものもいれば、馬で向かう一族、輿で向かう一族など身分によって様々だ。
わざわざ歩いて行く必要ないのに、飛んで行く方が効率的よ。