天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
「行ってみたい!」
そういうと紅蓮はうなずいた。
「今日は来客があるから夜までには戻るぞ。よいな?」
すぐに衣を着替えて魔都にでる。
「白蘭。これを。」
紅蓮に渡されたのは、鬼の面だ。
「この面をつけて参加する祭りだ。」
「そう。」
確かに魔都では皆、面をつけて散策していた。
私も紅蓮も面をつけて魔都をまわる。
人間界と同じ食べ物から初めてみる出し物など、はじめて魔都にきたとき明明と夢中になったものばかりだ。
「よく食うな。お前は」
「紅蓮も食べなさいよ」
「食べる姿だけで、たくさんだ」