天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
その言葉に納得した白蘭は紅蓮の腕にしがみついた。
「おいっ」
照れながら慌てる紅蓮に私は意地悪く笑った。
「何よ。誰もみてないんでしょ」
「…それもそうだな」
お互いがくっつきあって歩く。
魔宮は掟が多いから私から堂々と抱き着くことはできない。
今なら…いいわよね。
しばらく歩くと紅蓮が灯篭を二つ買った。
「いいか。願いを込めながら飛ばすんだ」
「わかった」
川辺に行くと灯篭を飛ばす人達で賑わっていた。
私たちも川辺に近づき二人で灯篭を飛ばした。
紅蓮のと違い私の灯篭はふらふらと安定しない。
「危ない。落ちちゃいそう!」