天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
虹彩樹の庭で
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まったく母上は過保護すぎて困る。
新夜祭は皇太子自らが行うはずなのに侍女選びもほとんど事前に決まっていて皆、良家の娘達だ。
勢力争いのことはわかるが、有能なものを逃してしまう。
新夜祭の宴会が始まってからは上辺だけの会話にうんざりし少し抜け出してきたのだった。
「皇太子殿下!どこへ行くのです?…紅蓮様(ぐれん)!」
「静かにしろ」
後ろからついてくるのは側近の朱雀(すざく)
そっと宴会から抜け出したのを見て慌ててついてきたのだ。
「魔后様に抜け出したことが知れたら大変なことになります」
「母上によって選ばれるべき侍女も何もかもすでに決まっているのだ。私が新夜祭に出たところで何の意味もない」
「それはそうですが…殿下は魔界の戦神で女子の注目の的です。皆、殿下のために集まったのですよ」
まったく母上は過保護すぎて困る。
新夜祭は皇太子自らが行うはずなのに侍女選びもほとんど事前に決まっていて皆、良家の娘達だ。
勢力争いのことはわかるが、有能なものを逃してしまう。
新夜祭の宴会が始まってからは上辺だけの会話にうんざりし少し抜け出してきたのだった。
「皇太子殿下!どこへ行くのです?…紅蓮様(ぐれん)!」
「静かにしろ」
後ろからついてくるのは側近の朱雀(すざく)
そっと宴会から抜け出したのを見て慌ててついてきたのだ。
「魔后様に抜け出したことが知れたら大変なことになります」
「母上によって選ばれるべき侍女も何もかもすでに決まっているのだ。私が新夜祭に出たところで何の意味もない」
「それはそうですが…殿下は魔界の戦神で女子の注目の的です。皆、殿下のために集まったのですよ」