天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~



次の日突然体調を崩した。


玲心に貰った薬でいままで以上の体調の良さだったのに。


もともと体は丈夫な方だ。どうしてだろう。


酷い頭痛に悶えた、それはどんな薬も効かないようで白蘭は苦しんだ。


「白蘭、熱があるな…他は何かあるか?」

「頭が、痛い」

「…大丈夫だ。いま薬師神を呼んでくる」


薬師神は高貴な身分しか診ない。以前、幻覚獣にやられた時も身分の低い白蘭は診てもらえなかった。


だが、普通の侍医でさえ治らないのにシビレを切らした紅蓮がすぐに連れてきた。


「この薬師神に八咫烏一族を診ろと?」

「口を慎め!紅蓮業火で焼いてもいいのだぞ」

「っ!?どうかお助けを」

「では必ず助けるのだ」


部屋の外で紅蓮の声が聞こえる。



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