天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


「白蘭。薬師神が来た。もう大丈夫だ」

「ええ」

「では…」


紅蓮が見守る中、薬師神が脈を測る。

するとすぐに顔が険しくなった。


「失礼します」


薬師神が法術を使い体を調べる。


「どうだ」

「…」

「なんとか言えっ」

「珍しい病です」

「なんだと?」

「殿下。これは魔気病です。」

「ま、魔気病だと?」


魔気病?私が?

魔気病とは魔界の気が合わない者がなる病だ。おおむねかかるとすぐに死ぬため、一年も生きられない。

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