天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~


「羅刹は願いを叶えるが、契約の証に羅刹が望むものを差し出さねばならない。」

「望むもの…ですか」

「時に身体の一部。時に法術の全て。時に命そのものだ。…友を救いたいというのならば試すといい」


口角をあげて玲心を睨むと体をすくませた。


「魔帝陛下。あまり玲心をいじめないでくださいな。これでも私の一族なのです」


魔后が思ってない言葉を並べる。

くだらぬ。

引き続き政務をしようとしたところ、魔后が信じられないことを言った。


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