天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~



今度は泣き叫んでいた秋月が絶命した。


「秋月…明明…!」


陶武はそんな二人を見て涙した。


静かになった秋月と明明に寄り添おうと両足のない陶武が床を這った。


「陶武っ…殿!」


暴れすぎて息もしずらい。


秋月も明明も死んだ。せめて陶武殿だけでも。


「もう一度問おう。あの娘は…」

「父上!!!」


一番来てほしくない人が来てしまった。


白蘭だ。


< 227 / 276 >

この作品をシェア

pagetop