天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
嗚咽しながら泣く白蘭を見ていた魔帝が冷たく言った。
「父と呼ぶのはおかしい。その男は父ではないだろう…?」
「うぅっ…父上ぇ…」
「…八咫烏の長よ。この娘は誰の子だ?」
「私の子だ!誰がなんと言おうと私の可愛い娘だ!!」
泣く私を抱きながら父上はハッキリと魔帝に告げた。
「そうか。ではその可愛い娘に罰を与えてやろう」
「やめろぉっ!」
突然視界が反転し魔帝の腕の中にいた。
「っ!」
「八咫烏の翼は良薬になると聞く。翼を切り落としてやろうか?」