天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
こんなに怒った紅蓮は初めて見る。
「ではきちんと調査をしよう。だが既に八咫烏一族は長と白蘭しかおらんがな」
一族が、私と父上だけ。
他の八咫烏はすべて死んだのだった。
その言葉を聞いた父上が声を上げた。
「よくも、よくも我が一族を。家族を!!」
そして父上は最後の法術で魔帝に飛びかかった。
一矢報いようとする陶武に対して魔帝は虫を払うかのように法術を放った。
「父上!!!」
危ないと言おうとしたがすでに父の首は無かった。
「いやあああ!!」
「うおおおおぉ!!!」
白蘭の悲鳴と共に紅蓮が魔帝に向かい紅蓮業火を繰り出そうとしたが魔后が魔帝の盾となるように出てきた為それは叶わなかった。