天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
発作はどんどんひどくなる。
きっと私の体は半年も持たないだろう。
ずっと側にいた紅蓮もそれを悟ったようで私から離れた。
玲心が来た時に聞いてみると、婚儀の準備に入ったそうだ。
あんまりだ。私はまだここにいるのに。
まだ生きているのに。
「あんまりよ…紅蓮」
涙する私を玲心が励ました。
ああ、頭が痛い。どんどん自分がわからなくなる。
玲心の言う通り紅蓮は、その後、姿を現さなくなった。