天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
降り立ち周りを見回しながら少し歩く。
あたりが邪気であふれている。
これでは神籍を剥奪された神堕ちが出てもおかしくないな。
「朱雀。気をつけろ」
「はい。紅蓮様」
剣を構えたまま進むと突然後ろから襲われる。
人型でも聖獣でもない様々な動物を掛け合わせたような姿だ。
朱雀と共に剣でなぎ倒す。
幸い知恵が薄く高度な法術は使えないようだった。だが、数が多い。
さすがの戦神の私でも三日三晩体力を使ってしまったからには分が悪いな。
「朱雀っ!」
朱雀が切られそうになるのをかばう。
「っ!」
少し腕を斬られたか。