天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
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腕の中で眠る娘・白蘭を床に連れて行き布団をかける。


安心すると寝るところは、まだまだ子供だ。いや、親にとって子供はいつまでたっても子供か。


明日は白蘭が魔宮入りする。そう思うとため息がでた。


「春花…私を許してくれ」


春花は私の妻だ。


二千年前にあったことを今でも思い出す。


あのむごい戦争時代を。


私と春花は物心ついた頃から共に育ち恋愛をし婚姻するのは当然だった。


あれは結婚し秋月が生まれてすぐのころだった。

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