天空の姫Ⅰ ~二人の皇子に愛された娘~
え?ええ??!!
他の三人が仕事場へ向かうのを見て戸惑っていると偉そうな声で皇太子が言った。
「白蘭何をしているのだ。はやく茶をいれろ」
「あ、はい」
お茶を淹れて皇太子にだす。
「どうぞ」
「まずい。入れなおせ」
はあ。わがままな皇太子ね。
「どうぞ」
「熱い。入れなおせ」
腹の立つ。でも私はあくまでも侍女よ。我慢しなきゃ。
「どうぞ」
「味が薄い。入れなおせ」
…。こうなったら
「どうぞっ」
あまりの要求の多さに頭にきた私はお茶を十杯いれてきて出してやった。