俺だけのものに…
出会い
春風に舞い、桜の花びらが踊る。
制服に身を包み、桜並木を歩く。
今日から新学期が始まる
高校3年になる俺からしたら、勉強だの受験だのめんどくせぇ1年が始まるだけで何も楽しくない。
上がらない気持ちのまま学校に着くと今日も寄ってくる女達。
「海里おはよう!」
「ねぇ海里今日私と遊ぼうよ〜」
「海里くん、今日こそ私と!」
俺はかなりモテる。
それなりに女とも遊んでる。現在進行形で。
だが本気になった女は一人もいなかった。
「じゃあ今日はお前な」
適当に近くにいた女の腕を引っ張って抱き寄せる。
遊び相手の決め方はいつもこうしている。
顔も見ないし、名前だって知らない、教えてもらっても次の日には忘れてる。
かなりのクズなのは自覚してる。
腕を引っ張られた女は嬉しそうに顔を赤らめて、選ばれなかった奴らは悔しそうに散っていく。
「じゃあ海里くん!連絡先教えて!」
「はいコレ。また連絡して」
適当に連絡先だけ交換して教室に向かう。
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