キャンディーと恋で私を溶かして。
「大丈夫!古都のことちゃーんと見てくれる人が絶対現れるから!」
「そうだといいんだけどなあ…」
私と相川君の関係はお菓子を条件に言うことを聞くだけのもの。
ただ、私が一方的に相川君のことが好きなだけ。
あの日家庭科室を覗かなければ。
あの日携帯を渡さなければ。
こういう関係にならなかったのかな。
「私のことちゃんと見てくれる人、現れるのかな…」
私の独り言は雨の音にかき消された。