キャンディーと恋で私を溶かして。
それから少し時間がたって。


名前を名乗っただけの自己紹介にお互い何も触れず、気まずい雰囲気になってしまった。


時間も無いし、やっぱりクラスに戻ろうとしたとき。





「…キャンディーいる?」





「えっ?」




「…なんか好きそうな感じがしたから」



私そんなに飴が好きそうに見えたのかな。


でも、お菓子大好きだからいっか。



「ありがとうございます」




相川君の手元から袋に包まれたキャンディーが宙を飛んで私の手の中にすぽっと入った。


いちご味のキャンディー。

私の大好物。


口に入れた瞬間、いちごの風味が口いっぱいに広がって。外側がサクサクしてる食感も好き。



「飴ありがとうございました。美味しかったです…って、何でここにいたんですか?」

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