あなたが
記憶喪失
「・・・ん」
私は目が覚めた。
ここはベットの上?
どうしたんだろ??私。
なんでここにいるの?
ん?
ここはどこ?
クエスチョンマークばかりが頭を遮った。
「よかったぁ目覚めてッ!
廊下で倒れてたんだよ!慌てて保健室につれて来たんだからッ
もう・・心配したぁ。」
えっ??倒れてた?私が?
まって!あなたは誰?
私は思ったことを口に出してしまった。
「あなたは誰デスカ・・・?」
その瞬間さっきまで嬉しそうに話していた彼女の表情が固まっていった。
「っえ?忘れたの??ウチだよ!鏑木みみだよ?」
そんなウチだよとか言われても分かんないものは・・・分かんないし。
「知りませんケド・・・?」
その私の言葉を聴いて鏑木みみちゃんはどこかへ行ってしまった・・・。
そしたら白衣を着た先生っぽい人が来て私に質問してきた。
「ここがどこだかわかる?
あなたのお名前は?」
私は正直に答えた。・・・というかこの言葉しかでなかった。「わかりません。ここが何処かも、私が誰なのかも・・・。」
先生らしき人が言った。
「あー記憶喪失かもしれませんね・・・。」
記憶喪失・・・?もしかして私は、私は自分自身の記憶をなくしてしまったのかな?なんか情けないな・・・自分の事さえも覚えていられないなんて・・・。
なんてかなり冷静に考えていた。けれど周りはパニックで・・・。
私は自分の名前が知りたかった。ちょっと聞きずらい質問だったけど名前が分からないとどうし様もないので思い切って聞いてみた。
「あの・・・。私の名前は何て言うのですか??」
すると先生らしき人が答えてくれた。
「あなたの名前は佐野葵って言うのよ。」
そうなのか
「私の名前は佐野葵・・・。」
何度も何度も頭に覚えさせるように呟いた。
すると突然
「あっ!ちょっと待てって!」
と言って鏑木みみちゃんが慌てて保健室から出て行った。

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