Don't let me go, Prince!
蜜月の始まりと貴方との想い出


「や、弥生さん……んんっ……はぁっ。」

 ホテルに帰り着くなり、私は弥生さんから熱くて深いキスを受ける。息が苦しくなるほど何度も口付けられて頭がクラクラするの。
 ようやく離してもらえた頃には、私は弥生さんにしがみ付いていなければならない程、足が震えてしまっていた。

「渚……」

 耳元で熱っぽく囁いて、そのまま私のボタンを外そうとする弥生さんの手を慌てて止める。貴方に抱かれるのならば、綺麗な私でいたいのよ。

「ヤダ、弥生さん待って。先にお風呂かシャワーを……」

「今は渚と少しも離れたくないんです、一緒に入りませんか?何もしないとは約束できませんが。」

 そんな風に甘えてくる弥生さんが可愛くてキュンッとしちゃう。弥生さんが素直な感情を見せてくれるたび、私は彼にトキメキどんどん惹かれていく。

「弥生さんのエッチ……!一緒に入るなんて恥ずかしくて無理よ。」

 確かにホテルのお風呂は大きめだけれど、私は弥生さんのこの熱っぽい視線で裸を見られるなんて……とても耐えられそうにない。

「渚……触れなくてもダメですか?」

 弥生さんに凄くガッカリしたような表情をされてしまい、私は焦ってしまう。こういう顔に私はとても弱いのよ。なんでも許すてしまいそうになるの。

「わ、分かったから。触らないって弥生さんが約束してくれるのならば、一緒に入ってもいいわ。」

 弥生さんの悲しげな瞳に負けて、とうとう私は一緒に入る事を許可してしまった。

「ありがとうございます、渚。私はお風呂の準備をしてくるので貴女はソファーで休んでいてください。」


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