Don't let me go, Prince!
「弥生さんの意地悪っ!もう、お願いだから……っ!」
シーツを握りしめて、涙の浮かぶ瞳で彼を睨みながら、必死に強請る。とても恥ずかしいけれど、今はどうしても弥生さんに触れて欲しいの。
「そんなに煽らないでください。我慢しているのは渚だけでは無いのですよ。」
そう言って弥生さんが私の中に指を侵入させてくる。彼に焦らされ熱くなったその場所は簡単に弥生さんの指を飲み込みそれだけでは足りないと強請る。
すぐに指を増やされて中を擦られると、それだけで私はどうにかなってしまいそう。
「渚、ほら、こんなに濡れています……」
「やんっ、だ、駄目……弥生さ、んっ……指じゃ……ヤダぁ……」
私だけが気持ち良くなりたくなかった。ここまで気持ちが通じ合い抱き合う事が出来たのだから、弥生さんと一緒に気持ち良くなりたい。
「本当に、渚には勝てそうにありませんね。辛かったらちゃんと言うんですよ?」
弥生さんが言葉と共に自身を私の中に挿入させてくる。まだ受け入れ慣れない弥生さんの質量だけれど、こうして私の中に受け入れる事で幸せだと感じる事が出来る。
私が楽になるまで動かずに待ってくれる弥生さん。眉を寄せ耐える表情がいつもより男を感じさせて、見ている方がクラクラしてしまいそう。
「弥生さん、私の事はいいから。貴方の好きなように動いて……?」
「渚、また貴女は……!すみません。貴女が可愛くて、手加減できそうもない……」
切羽詰まった色っぽい声で求められて、私の理性と身体はグズグズに溶けてしまいそうだわ。
「ふふっ。今まで、手加減なんてしてくれたこと無いくせに。」
なんて笑って思っていたけれど、本当にこの夜の弥生さんは全く手加減してくれなくて。
熱く激しく揺らされて……彼に何度も求められて。心も蕩けてしまうほどの甘い二人の時間を過ごしたのだった。
嬉しかったけれど、次からはやっぱり手加減してもらおうとちょっとだけ思った夜だった。
でもこれほどまでに愛し合える貴方と出会えたことは私にとって一生の宝物。
ずっとお互いを大切にしあえる関係でいましょうね、弥生さん。