Don't let me go, Prince!


 ゆっくりと瞼を開けると、そこはいつものホテル。そう……昨日の夜、弥生さんに何度も愛された部屋。

「渚、目が覚めましたか?おはようございます。」

 弥生さんの優しい声。大きな手のひら。目覚めた時に隣に貴方がいる幸せ。

「弥生さんは眼鏡も似合うけれど、私はやっぱり今の姿が一番好きだわ。」

 今日見た夢を朝食の時にゆっくり話しましょう?今度は弥生さんから私の第一印象なんかも聞きたいわ。
 
 ニコリと微笑んで、弥生さんの手を取る。弥生さんの朝でも冷たい指先に私の温度を分けてあげるの。これからもずっと……



      ―END―
  
    2020/06/12 花吹


※ここまで読んで頂きありがとうございました。
 この後、番外編として二人の出会いやその後を追加予定です。

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